・「作業療法士って何なの?」
・「どんな魅力があるの?」
・「どんな人が向いているの?」
といった疑問にお答えします。
0.目次
1.作業療法士について
2.作業療法士の仕事内容
3.作業療法士の魅力
4.向いている人
1.作業療法士について
作業療法士は「病気などで身体に障害を持った人や、事故などで身体が不自由になった人に対して、医師の指示の下でリハビリテーションを行い、日常生活に必要な能力を高める訓練や指導をする仕事」です!
作業療法士は、手芸や工芸などの日常生活の基本的な作業を行う作業療法を用い、理学療法に比べて、より細かく、応用的な心身の回復を援助します。
作業療法士の養成課程がある大学・短大・専門学校で3年以上学び、国家試験に合格することが必要です。
高齢化社会が進むにつれ、リハビリテーションを必要とする人も増えていますが、作業療法士を目指す人も増えている為、待遇の良い職場への就職倍率が高まっています。
2.作業療法士の仕事内容
こちらでは医療分野における作業療法士の仕事内容について紹介します。
作業療法士の仕事内容は「身体障害分野、精神障害分野、発達障害分野」の3つです!
➀身体障害分野
主に脳血管障害・運動器障害のある患者さんに対して身体機能面の向上、日常生活能力の向上を目標にリハビリテーションを行います。
理学療法士が主に立つ・座る・歩くなど基本動作能力の向上に重きを置くのに対して、作業療法士はその基本動作能力を活かした生活動作や作業のリハビリテーションに重きを置きます。
具体的には着替え・入浴・トイレ動作などの動作獲得であり、場所によっては上肢のリハビリテーションは作業療法士が専門で行うという事もあり、肩・指を専門的に診る場合があります。
また、障害を負った事を受け入れることが出来ない患者さんの精神面のケアなども作業療法士の重要な仕事内容です。
➁精神障害分野
主に統合失調症・感情障害などの精神障害、認知症・知的障害者の患者さんが対象となり、身体障害分野と比べると若い層が対象となりやすいのが特徴です。
主にコミュニケーション能力の向上や社会生活技能の獲得、生活リズムの改善などを目的にリハビリテーションを行い、復職や自宅で日常生活を送ることを目標に精神面のケアを行いながら作業療法を通して、社会復帰を支援します。
➂発達障害分野
主に脳性麻痺・自閉症・アスペルガー症候群、学習障害の小児を対象にリハビリテーションを行います。
小児の年齢や発達度に合わせた、遊びを通して行えるようなリハビリ内容を考案し、小児の場合、親との関わりが深い為、相談・必要なアドバイスを行う事も重要な仕事内容となります。
3.作業療法士の魅力
作業療法士の魅力は「多様な現場を経験して成長出来ること、自分の特技で趣味を増やせること」の2つです!
➀多様な現場を経験して成長出来ること
作業療法は、障害を抱える小さな子供〜大人、そして高齢者の方までを対象する為、作業療法士が働ける現場、子供向けの福祉関連施設から高齢者の介護施設などまで、幅広くあります。
当然、働く場によって患者さんへの対応の仕方が違ったり、仕事をする上での重要なポイントなども異なる為、作業療法士は日々勉強を続けていかなくてはなりません。
しかし、身につけた知識や技術が幅広く、深いものになればなるほど、訓練にも多様性を出していくことが出来るようになり、魅力的な作業療法士になることが出来るでしょう。
ただ知識を増やすだけではなく、様々なケースに対応することが、大きな魅力となり、実際、仕事のモチベーションを高め、作業療法士としてさらに成長する為に、あえて転職をしていく人も少なくありません。
➁自分の特技で趣味を増やせること
作業療法で取り扱う活動の中には、楽器の演奏や手芸など、作業療法士が元々出来ない、或いは得意としないものも数多く含まます。
そのような場合には、外部からその活動を専門とする講師を呼んだり、或いは作業療法士自体が講習を受けて勉強し、対応出来るように努力することになり、学ぶ課程は大変なこともありますが、それを通じて自分の特技を増やすことが出来ます。
場合によっては、それが仕事の粋を超えて、自身の趣味になってしまうこともあるかもしれませんが、仕事で色々なことを体験出来ることも、作業療法士の魅力と言えます。
4.向いている人
作業療法士に向いている人は「人を助けたい気持ちが強い人、医療以外に多様な分野に興味が持てる人、柔軟な考え方が出来る人」です!
➀人を助けたい気持ちが強い人
作業療法士は、リハビリを通じて、心身に不自由さを抱える人のサポートをする仕事であり、作業療法士が日々接するのは「健康そのもの」という人ではなく、身体のどこかに障害があったり、何らかの理由で心身機能が悪化した人ばかりです。
中には、精神面に障害や不安を抱えている人もいて、そうしたことから、作業療法士にまず求められるのは、相手の困りごと、悩みに寄り添う気持ちであり、「自分がその人を助けるんだ」という熱意が非常に大切です。
どんなに素晴らしい技術を持っていても、こうした思いやりの心が持てない人は、作業療法士として様々なな患者さんから信頼される存在になるのは難しいでしょう。
➁医療以外に多様な分野に興味が持てる人
作業療法では、家事、趣味の活動、運動など、様々ことを訓練に取り入れる為、特定の分野に深く精通していることも重要ですが、それ以上に多くのことに関心を持つことが重要になります。
患者さんによって、趣味や好きなものは違ってきて、それに対して作業療法士が興味を持てるかどうかによって、リハビリの進み具合や成果も変化する可能性があります。
様々な話題について行ければ、患者さんとの会話もスムーズに進み、信頼関係が生まれ、
何より、患者さんの趣味などを生かしたリハビリプランを考えられ、訓練で発生しがちな苦痛を軽減しやすくなり、患者さんのモチベーションを上げていきやすくなります。
医療職というと、どうしても専門性の追求だけに視点が集まりがちですが、広い視野が持てることも作業療法士として大切な能力になります。
➂柔軟な考え方が出来る人
作業療法士は、しばしば「理学療法士」や「言語聴覚士」と並んで紹介されますが、これら2つの職業に比べると、どうしてもイメージが持たれにくいことがあるようです。
こうした背景があるからか、作業療法士として働く人のなかには「これが作業療法だ」と強い信念をを持っている人もいます。
もちろん、信念を持って働くことも大切ですが、若いうちから余りに価値観を固めてしまうと、その後の自分の可能性を閉ざしてしまうことにも繋がりかねず、特に、近年、作業療法士が活躍する領域は医療以外に、福祉にも広がっており、発達障害や精神障害を抱える人など、多様な人を助けられる仕事として期待されています。
「作業療法士だからこうでなくてはならない」という考え方をするより、現場や時代のニーズに合わせて柔軟に対応出来る人の方が、結果的に自分のキャリアも磨きやすくなります。
上記の事項を知る事で、自信を持って就活ができることでしょう。
是非、参考にしてみてください。
笑顔を忘れずに、面接に励み、内定を勝ち取りましょう。