金融業界の選考を受ける人はこれを見よう!(保存版)

・「金融業界って何なの?」
・「選考対策はどうすれば良いの?」
・「今後の将来性はどうなるの?」
といった疑問にお答えします。

0.目次

1.金融業界って何?
2.選考対策はどうすれば良いの?
3.今後の将来性は?

1.金融業界って何?

金融業界について「4つ」紹介します。

1.金融について
先ず金融とは、資金が余っている人から資金を必要としている人に資金を融通することを言います。銀行が分かりやすい例で、皆様の預金を企業や個人に貸し出し、その利子を得ることによってビジネスを行っています。

2.間接金融と直接金融
間接金融は預金者から資金を集め、その資金を必要な人に貸し出すことを意味します。銀行は皆さんが預けているお金を企業に融資し、その利息をもらうことで利益を生み出しています。銀行は間接金融に含まれます。
それに対して直接金融は、資金を必要とした人が株式や社債といった証券を発行し、それを購入してもらうことにより、資金を集めるものです。証券会社は直接金融に含まれます。

3.金融業界の主な業種
1.銀行(メガバンク・信託銀行・地方銀行)
2.証券会社
3.生命保険会社
4.損害保険会社
5.資産運用会社
6.政府系金融機関
7.外資系投資銀行
8.信用金庫

4.各業種の概要と仕事内容(一部抜粋)


1.銀行
銀行は、個人や企業(貸し手)からお金を集め、預けたお金を、個人や企業(借り手)に融資する金融機関です。
具体的な業務内容は、預金業務・貸出業務・為替業務の3つです。
預金業務は、各銀行の担当領域の個人や法人からお金を預かり、代わりに管理する仕事です。
貸出業務は、預けたお金を使って企業や個人へ貸し出しを行う仕事です。
為替業務は、お金を別のところに振り込む仕事です。

企業例
メガバンク
三菱東京UFJ銀行
みずほ銀行
三井住友銀行

信託銀行
三菱UFJ信託銀行
みずほ信託銀行
三井住友信託銀行

地方銀行
武蔵野銀行(埼玉県)
八千代銀行(千葉県)
八十二銀行(長野県)
スルガ銀行(静岡県)

2.証券会社
証券会社は、株や国債など有価証券の売買の取り引きや引受業務を行う金融機関です。
具体的な業務内容は、ブローカー業務・ディーラー業務・アンダーライター業務・セリング業務の4つです。
ブローカー業務は、個人・法人投資家が希望する有価証券(株式や債券)の取り引きを仲介する仕事です。
ディーラー業務は、他の投資家と同様に、証券会社自身が有価証券を売買することで、利益を得る仕事です。
アンダーライター業務は、新規に発行された株式や債券を、証券会社が代わりに引き受けたり、一般投資家に売り出す仕事です。
セリング業務は、新たに発行される証券や既に発行されている証券を、多くの投資家に買ってもらう為に勧誘する仕事です。

企業例
(大手証券)
野村證券
大和証券
SMBC日興証券
みずほ証券
三菱UFJ証券ホールディングス

(準大手証券)
岡三証券
東海東京証券

(中堅証券)
極東証券
東洋証券
丸三証券
水戸証券

3.生命保険会社
生命保険会社は、人に関する保険を扱っています。加入者から長期間にわたり定期的に保険料を受け取り、加入者が死亡等してしまった際に、その家族に保険を支払う金融機関です。預けた保険料を保険金として支払う以外に、長期的に運用して、その収益を得て資産を増やす機関投資家の一面もあります。

企業例
アクサ生命保険株式会社
アフラック生命保険株式会社
SBI生命保険株式会社
オリックス生命保険株式会社
株式会社かんぽ生命保険
メットライフ生命保険株式会社
明治安田生命保険株式会社

4.損害保険会社
損害保険会社は、モノに関する保険を扱います。生命保険と異なる点は、一定額の保険金が支払われる訳ではなく、損害額により保険金の支払いが変化する「実損払方式」が採用されています。

企業例
東京海上HD
MS&ADインシュアランスG HD
SOMPOホールディングス
トーア再保険
ソニーフィナンシャルHD
セコム

5.資産運用会社
資産運用会社は、一般的な定義はありませんが、広義では「投資信託」や「ファンド」が資産運用会社に含まれます。
資産運用会社はプロの投資家です。主な役割を3つです。

1.預けた預金を最も適切な投資先へ分配する

2.余剰資金を市場に投入することにより、企業活動が活発化され、お金が循環して経済が活性化される

3.投資したいのに、時間や知識がない人の手助けをする

企業例
三井住友アセットマネジメント
野村アセットマネジメント
大和証券投資信託委託
ニッセイアセットマネジメント
損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント

6.外資系投資銀行
外資系投資銀行は、法人向けに証券業務を行う銀行で、日本で言うところの証券会社です。英語の”Investment Bank”に由来しています。顧客は一般企業や機関投資家になります。主な事業内容は、企業を顧客として資金調達やM&Aのアドバイスを行なったり、機関投資家向けに金融商品の売買を行なったり、自社の為の売買を行なっています。

企業例
ゴールドマン・サックス
モルガン・スタンレー
J.P.モルガン
メリルチンチ
シティ・グループ証券

7.信用金庫
信用金庫は、地域の方々が利用者・会員となって互いに地域の繁栄を図る相互扶助を目的とした協同組織の金融機関で、主な取引先は中小企業や個人です。主な業務は、預金業務・融資業務・為替業務と銀行と似ています。
銀行との違いは、銀行は株式会社であり利益第一主義で大企業を含む全国の企業等との取引が可能です。

企業例
(大手信金)
城南信用金庫
多摩信用金庫
埼玉県信用金庫

(中小信金)
青木信用金庫
川口信用金庫
巣鴨信用金庫
滝野川信用金庫

2.選考対策はどうすれば良いの?

金融業界の選考対策について「3つ」紹介します。

1.自己分析をまとめておく
どの企業を目指すには自己分析が必要ですが、金融業界を目指すには特に重要となります。その理由は、金融業界のESや面接で問われることは「自己PR」「志望動機」「学生生活で特に力を入れたこと」など基本的なことばかりです。基本的なことだからこそ、何度も深掘りされます。

2.志望動機を固めておく
「そもそもなぜ金融業界を選んだのか?」「金融業界の中でも、なぜ銀行に興味を持ったの?」
「信用金庫なら同業他社でも構わないが、当庫を志望するのはなんで?」
これら金融業界では繰り返し質問されますが、金融業界は形のない商品を扱う為、同業他社との差別化が非常に難しいです。その場合は、志望企業の社員にOB訪問させたり、インターンに参加することで志望動機を固めましょう。

3.新聞やニュースを通して、情報収集をする
金融業界では入社後も経済のトレンドを追い続ける必要があり、学生の時点で情報感度の高さも評価基準に含まれます。その為、「本日のニュースで気になったものはありますか?」と質問されることがよくあります。
日頃から日経新聞やネットニュースを必読し、自信を持って質問に答えましょう。

3.今後の将来性はどうなるの?

今後の将来性について「3つ」紹介します。

1.現在、金融業界にはセブンイレブンやイオンなど他業種からの参入が連続しています。決済分野での他業種参入は、楽天なども含めて今後も活発になる状況です。特に、楽天は売上の半分を金融事業であげるなどの実績を残しています。

2.更に、資金調達に関するサービスも以前に比べて新しく増えてきています。最近話題によく上がり人気芸能人なども活用しているクラウドファンディングや、お金を借りたい会社と個人投資家をマッチングするソーシャルレンディングなどです。このサービス分野は、今後も増加していくといえます。

3.また、取引履歴を記録するブロックチェーン技術も注目を集めて、金融業界において業務効率をよくする為の研究が進められています。