診療放射線技師の選考を受ける人はこれを見よう!

・「診療放射線技師ってそもそも何?」
・「年収はいくらくらいなの?」
・「どんな仕事をしているの?」
・「どういう人が向いているのかな?」
といった疑問にお答えします。

0.目次

1.診療放射線技師ってそもそも何?
2.年収はいくらくらい?
3.どんな仕事をしているの?
4.診療放射線技師はどういう人が向いてるの?

1.診療放射線技師ってそもそも何?

診療放射線技師とは、
「人体に放射線を当てて、診療画像を撮ること・ガン等の放射線治療を行うこと
を主な仕事としている技師のこと」
です!

診療放射線技師の多くは病院で仕事をしています。
その仕事内容は多岐にわたり、みなさんがよくご存じのX線撮影からバリウム検査で知られる造影検査やCT、MRI、超音波やラジオアイソトープ検査などの診断部門及び放射線治療部門などさまざまです。

こうしたさまざまな放射線利用が示すように、診療放射線技師は医療現場においての活躍の場は広く、とても重要な職種です。

2.年収はいくらくらい?

診療放射線技師の平均年収はズバリ!「おおよそ510万円」です!

男女別の平均年収を見てみると、男性技師は532万円、女性技師は455万円と、男性の方が約80万円も年収が高い結果となりました。

なぜ女性より、男性の方が給料が高いのでしょうか?

病院など夜勤のある医療機関では、体力のある男性の方がより「当直・オンコール」を対応している施設も多く、その分夜勤手当が上乗せされています。

またもうひとつのポイントとして、勤続年数が長ければ長いほど、昇給により年収も高くなるなことが挙げられます。

女性の場合、産休や育休・時短勤務を利用したり、子育てが落ち着くまで仕事から離れたりと、長期的な勤務の継続が難しく、そういった面も含めて男性と比較すると、どうしても平均年収が低くなってしまうのです。

3.どんな仕事をしているの?

診療放射線技師の仕事内容は主に、「画像検査・画像診断、核医学検査、放射線治療、放射線機器管理、放射線被ばく管理」の5つです!

それぞれについて説明していきます。

①画像検査・画像診断

画像検査・画像診断には大きく分けて8種類あります!
それぞれについて説明していきます。

(1)レントゲン検査(一般X線検査)

健康診断でも行われることが多いレントゲン検査。肺の検査をする胸部撮影や、歯科治療時に行う歯のレントゲン検査などをします。放射線を扱う検査の中では最もポピュラーです。

(2)MRI検査

磁気共鳴診断装置という「磁石」と「電波」の力を使って体内の画像を撮影するのがMRI検査です。X線などの放射線は使われていませんが、診療放射線技師が検査を担当することが多くなっています。

(3)CT検査

CT検査では体の断面図を撮影し、立体的な3D画像を撮影します。MRI装置と見た目は似ていますが、放射線を使わないMRI検査に対して、放射線を使うのがCT検査です。そのため、CT検査は診療放射線技師の資格を持っていないと扱うことはできません。

(4)消化管造影検査

一般的には胃バリウム検査と呼ばれることが多い検査です。人間ドックや健診などで、病気の早期発見などにも役立っています。

(5)血管造影検査

大腿動脈や腕の動脈からカテーテルを挿入し、そこに造影剤投与することで血流や血管の形を画像診断できるようになる検査です。実際にカテーテルを挿入したり麻酔をかけたりするのは医師や看護師ですが、診療放射線技師は検査室の外で画像を確認しながら撮影したり、機械の操作を行ったりします。

(6)乳房X線検査(マンモグラフィ)

乳がんの検査や治療で使われるのが乳房X線検査(マンモグラフィ)。女性特有の病気である乳がんの早期発見にも役立っています。検査をする時は、直接乳房をさらけだす必要があり、撮影位置を合わせるために触れる必要性も出てきます。そのため、乳房X線検査(マンモグラフィ)は、男性の診療放射線技師よりも女性の診療放射線技師が仕事を担当することが多くなっています。

(7)骨密度検査(骨塩定量検査)

簡易の骨密度検査もありますが、診療放射線技師が担当しているのはX線を使った骨塩定量検査という方法です。照射したX線がどのくらい骨に吸収されているのかという割合を見て、骨粗しょう症の検査をします。

(8)超音波検査

超音波検査は、超音波を使って腹部、乳房、心臓、甲状腺、膀胱などの画像を検査する方法です。MRI検査と同じように放射線を使わない検査のため、診療放射線技師の資格がなくても扱える装置です。臨床検査技師が担当している施設も多いですが、診療放射線技師が検査を担当することもあります。

②核医学検査

核医学検査とは、微量の放射線物質を体内に投与して行う画像検査のことです。体内に入った微量の放射線物質を目印として、それを外から追っていくことで臓器の形や血流量、そして臓器の機能などを調べていきます。

③放射線治療

診療放射線技師は、がんの治療で行われている放射線治療にも携わります。仕事内容としては、「治療」という点で同じ患者さんと触れ合う機会が多くなるので、より患者さんのケアなどが必要になってくるのが特徴です。装置を使って、体外からX線や電子線を病巣部にあてていきます。

④放射線機器管理

病院や施設にある放射線機器の点検や品質管理を行います。

⑤放射線被ばく管理

検査で使われる放射線は微量ですが、その量が適切かどうかを定期的に検査するのも診療放射線技師の仕事のひとつです。

4.診療放射線技師はどういう人が向いてるの?

診療放射線技師に向いている人はズバリ!「新しい知識を継続的に習得する人、患者とコミュニケーションが取れる人」です!

それぞれについて説明していきます。

①新しい知識を継続的に習得する人

医師が診断や治療をしやすいように検査画像を撮影・処理したり、がんなどの治療で放射線を確実に照射したり、医療の現場で働く診療放射線技師にはさまざまなことが求められます。

放射線に関する高い知識や技術はもちろん、患者それぞれの体の状態に対応できるような、医療の幅広い知識をもつために努力をすることが大切です。

また、医療の進歩に伴い、コンピュータを使った画像診断の分野も日々高度化しています。資格取得後も知識の習得を継続していく意欲のある人に向いています。

②患者とコミュニケーションが取れる人

特に医療施設に就職した場合には、さまざまな病気の患者と接します。

安心して検査を受けてもらうためにも、検査方法について、丁寧に説明をしたり、不安を取り除くような言葉がけをしたりすることも大切です。

適切な検査をしようという責任感だけでなく、明るさと思いやり、協調性なども診療放射線技師には求められます。

上記の項目をしっかりと理解すれば、就活が少しでもうまくいくはずです。

深呼吸を行い、リラックスした状態で面接を受けましょう。