警察官・自衛官に興味がある人はこれを見よう

・「警察官・自衛官って何なの?」
・「どんな魅力があるの?」
・「どんな人が向いているの?」
といった疑問にお答えします。

0.目次

1.警察官の仕事内容
2.警察官の魅力
3.自衛官の仕事内容
4.自衛官の魅力
5.向いている人

1.警察官の仕事内容

警察官は「国・都道府県の警察組織に所属し、事件・事故の捜査・取り締まりを行って社会の治安を保つ仕事」です!

警察の組織は、国家に関わる公安や警察組織全体の調整を行う「警察庁」、各都道府県が管理する警察組織で、その地域で発生した事件を担当する都道府県警察に分かれています。

警察庁勤務はキャリア警察官と言われるもので、勤務するには国家公務員試験に合格することが必要であり、都道府県警察で働くには、各都道府県で実施される警察官採用試験において、採用されなければなりません。

警察官の勤務体系は、交番勤務の場合、昼間勤務、夜勤、24時間勤務、休日といったように、変則的な勤務となりますが、寮が用意されている他、各種手当があり、福利厚生は充実していると言えます。

また、警察官の仕事内容は「警察庁」と「都道府県警察」で異なります!

➀警察庁

警察庁は、金融庁・国税庁と同様に同じ国の行政機関の一つであり、主な業務は、警察に関する法律に基づいて警察組織全体を管理・運営していくことです。

各都道府県警察を監督したり、犯罪や事件が複数の都道府県を跨いで、発生した際の調整業務を行いますが、基本的に実際に犯罪を捜査したり、犯罪を取り締まることはありません。

但し、例外的に、警察庁内には「公安」という特殊組織が存在しています。

公安は、一般的な警察とは異なり、私たち国民ではなく「国」そのものを守ることが役割であり、政治事件・テロ・国際犯罪など、国家全体の安全を脅かす犯罪を専門的に取り締まります。

➁都道府県警察

都道府県警察の仕事内容は「地域警察部門、生活安全部門、刑事警察部門、交通部門、警備部門、総務・警務部門」の6つです!

➊地域警察部門

地域に密着して市民の安全を守る部門であり、交番・駐在所などに常駐する所謂「お巡りさん」もこの部門に所属しており、110番対応・パトロール・道案内・職務質問・任意同行など、様々な仕事をこなします。

また、周辺で凶悪事件が起きた場合は、刑事の指示を受けて、張り込み捜査や犯人の追跡を行うこともあります。

➋生活安全部門

ストーカー・悪徳商法・少年の非行など、生活に身近な犯罪に取り組む部門です。

各家庭に対して防犯活動を呼びかけ、学校で覚せい剤に関する講習を行い、またストーカー被害などの相談に乗ります。

繁華街・遅い時間に出歩いている子供の補導を行うこともあり、犯罪を取り締まるよりも犯罪を未然に防ぐという役割が大きいです。

➌刑事警察部門

殺人・傷害・窃盗・詐欺・違法薬物などの犯罪を取り締まる部門です。

事件が発生すると現場に急行し、被害者の事情聴取や周辺への聞き込みを行い事件を捜査します。

証拠を掴む為に張り込み・尾行などをすることもあり、また犯人特定後には、逮捕・取り調べなどを行います。

➍交通部門

白バイなどで街頭に出て、速度違反や駐禁といった交通違反の取り締まりを行う部門であり、交通課とも呼ばれます。
また、交通事故の捜査や交通安全指導、交通規制、暴走族対策などに関する仕事もあります。
白バイを意のままに操る高度な運転技術に加え、状況を的確に判断する観察眼が必要となります。

➎警備部門

社会情勢の緊迫によるテロ・ゲリラ活動などを未然に防ぐ為に、国会・官庁・駅・空港などの要所を警備する部門で、要人を警護することも警備部門の役割です。

お祭り・イベントなど、大勢の人が一度に訪れる場所の警備・災害時の救助活動・地域のパトロールなども行っており、メディアなどで目にする機会の多い「機動隊」もこの部門に所属しています。

➏総務・警務部門

警察官が安心して仕事に取り組める労働環境を作るなど、警察組織をバックアップする部門です。

総務・広報・福利厚生・会計など、組織をきちんと運営するための様々な仕事を担っています。

デスクワークが中心ですが、事件・事故などで手助けが必要になると、現場へ応援に出向くこともあります。

2.警察官の魅力

警察官の魅力は「社会的な信用度が高い、待遇が手厚い」の2つです!

➀社会的な信用度が高い

警察官は、公務員という安定した身分であることに加え、世の中の秩序を守るという非常に社会貢献度の高い職業である為、世間一般からの信頼は非常に厚いといえます。

親族・友人などから頼りにされることも多く、また結婚などのライフイベントの際や、或いは地域社会の中で暮らす上でも、警察官であるということがプラスに働くシーンは少なくないでしょう。

その分、業務時間内外に関わらず、警察官に相応しい品行方正な態度を保って生活していくことが必要であり、苦労もあるかもしれませんが、常に意識し続けることで自然と自身の人間性も磨かれます。

➁待遇が手厚い

警察官は、業務に危険性が伴いやすく、また24時間体制の勤務などもあって体力的な負担も重いため、それらが加味された「公安職俸給表」という給与体系が適用されます。

一般的な公務員より12%程度高い給与を得られる上、不規則な業務特性上、時間外勤務手当も付きやすく、また「銃器犯罪捜査従事手当」といった警察官特有の手当も多数支給されます。

更に、単身者向けの独身寮や家族寮なども各地域に用意されており、転勤の際の経済的負担も軽くなるよう配慮されており、警察官は様々な待遇が手厚いことが魅力の一つであり、ハードな業務に見合った収入が期待出来るかもしれません。

3.自衛官の仕事内容

自衛官は「日本の平和・独立を守り、国の安全を保つ為に設置された部隊」です!

海外の軍隊と異なり攻撃の為に訓練活動していませんが、事が起こった時には最前線に立ち日本国を防衛するという目的のもとに取り組んでいる職業でもあります。

自衛官の基本的な仕事内容は「救助支援活動、防衛出動活動、治安維持活動、国際平和協力活動」の4つです!

➀救助支援活動

地震や災害の時にニュースで自衛官の活動を目にしたことがあるという方も多く、自衛官は国民の救助の為に出動を要請されることもあります。

自衛官の基本的な仕事の中には、自然災害・テロなどによる人為的災害が起こった時に、救助の為に出動要請が下りることがあり、基本的には消防の役割なのですが、どうしても人数・力不足の場合は消防を補助する形で派遣されます。

ここ最近では、東日本大震災で約50日間連続の災害派遣が行われ、その救助活動に感謝している人も少なくなく、特に日本は地震国・台風国ですから、これからも自衛官の災害時の救助活動の機会は増えていくでしょう。

➁防衛出動活動

自衛官の仕事としてイメージが強い、防衛出動であり、日本が外国から武力攻撃を受けた時や受ける危険性が高い場合に、内閣総理大臣によって下される命令が、自衛隊の防衛出動命です。

出動を命じられた自衛官は、国・国民を守るという目的の為に武力を用いることが出来るようになり、攻撃専攻ではなく、防衛の為に武力を行使する意図のもとに動きます。

ですが、これまでに防衛出動が命じられたことは一度もなく、自衛官が武力を行使しなければならない程の緊急事態に陥ったことがありません。

しかし、いつこの防衛出動が下るか分からないので、自衛官は常に訓練を欠かさず、いつでも動けるように待機しています。

➂治安維持活動

自衛官の仕事内容の中には、日本国内での治安維持活動も含まれ、例えば、国内で内乱が起きたり、過激なデモ活動が続くなどの事態が起きた時には、警察の補助という形で派遣されます。

そもそも日本国内の治安活動は警察に一任されており自衛官に出る幕はありませんが、警察の力だけでは対応しきれないと判断された大規模な場合だけ、自衛官の出動がなされますます。

しかし、世界的に見ても日本はかなり安全な国であり、自衛官が出動しなければならないような国内での騒乱は、今まで報告されていません。

これまで何十年も警察が機能しなくなるくらいの大きな内乱はありませんでしたから、自衛官が治安維持活動で出動する可能性は非常に低いはずです。

➃国際平和協力活動

自衛官の基本的な仕事内容の中には、国際平和協力活動のための海外派遣も含まれますが、しばらく長い期間、海外派遣は行われていませんでした。

そもそも日本の自衛官は専守防衛が鉄則ですから、もし海外に派遣されて何らかの武力行使があった場合、平和主義を崩し憲法に違反する恐れがあると考えられていたからです。

しかしながら、国際的に行う平和協力活動は世界的に見ても必要な為、近年では比較的平和な国を中心に自衛官の海外派遣が行われるようになり、救難・輸送などの後方支援、復興支援や地雷の除去などを行い、武力行使に関わらない位置で派遣されています。

実は自衛官の海外派遣は希望制による所も多く、行きたくない人が無理矢理行かされるなんてことはなく、辞令が来ても拒否することが出来ますし、確定するかは分かりませんが、行きたい国を指定して申し込むことも出来ます。

希望者は多く、自衛官の中では非常に人気の仕事内容のようです。

また、一言で自衛官といっても、陸上自衛隊・航空自衛隊・海上自衛隊の3つの部隊に分かれており、当然ながらそれぞれの仕事内容は異なり、その部隊ならではの特殊な仕事内容も存在しており、よく知られているものから、マニアックな内容の仕事までご紹介します。

➊陸上自衛隊

自衛隊の中で一番知られており、規模が大きいのが陸上自衛隊であり、14万人以上の自衛官が在籍しており、国内の駐屯地は160か所以上あります。

陸上自衛隊の主な仕事内容は、国民や国土を直接守ることであり、その為に必要な陸上での戦闘準備・訓練・情報収集・補給に努めます。

一言で陸上自衛隊といってもその中でまた幾つかの部隊に枝分かれしており、それぞれの仕事を行っています。

代表的なものには、歩兵部隊や戦車隊・道路や橋を建設する部隊・外国からの国賓警護隊、不発弾の処理や災害時の給水隊など多岐に渡り、多くの専門職から成り立ち、これだけ枝分かれしている職種も珍しいかもしれません。

➋航空自衛隊

日本の領域内の空の安全を守る、航空自衛隊は、日本に侵略してくる敵をいつも見張っており、不測の事態の時には即座に空での防衛を行い、約4万5千人以上の自衛官が在籍しており、基地は約270か所に及びます。

主な仕事内容は、日本周辺の領空の警戒・監視、不法侵入する航空機に対しての警告、または巡航ミサイルの監視も常時行われています。

自衛官の中には、初めて自衛官の仕事についてから満期退職するまで何十年もミサイルの監視だけをしていたという方もおり、日本の安全と国民の命がかかっている仕事ですから、気が抜けない仕事と言えます。

また航空自衛隊の仕事には、航空機の整備や航空管制なども含まれます。

➌海上自衛隊

日本は四方が海に囲まれた島国である為、海の安全を守る海上自衛隊は役割は非常に大きいと言えます。

海上自衛隊の仕事内容は、日本周辺の海上の監視、海上からの侵略防衛、海上交通の安全確保が含まれます。

違法船や密漁船などのニュースも近年増えてきましたが、日本の領海を侵犯した船は、まず海上保安庁が対応し、対応不可の場合だけ海上自衛隊が対処しますが、もし対応が困難だった場合には、海上自衛隊に引き継ぐことになっています。

また海外において商船を海賊から護衛する任務を担当することもあり、その仕事内容は海に関係したものであり、多岐に渡ります。

4.自衛官の魅力

自衛官の魅力は「この手で国民の命を守ること、普段の生活は保証されている」の2つです!

➀この手で国民の命を守ること

自衛隊の仕事の大きな役割は「国民の命を守ること」です。そのことを多くの国民が実感したのが、2011年3月11日に起きた東日本大震災ではないでしょう。

東日本大震災は、三陸沖を震源とする最大震度7の大地震であり、地震後に発生した大津波によって、宮城県や岩手県を中心とした一部の沿岸地域は壊滅的なダメージを受けました。

この時に、一人でも多くの被災者を救う為に直ぐに現地に入ったのが自衛隊であり、陸上自衛隊は倒壊した家屋に閉じ込められてしまった人を救出し、海上自衛隊は食料や毛布などの救援物資を運び、航空自衛隊が災害医療のスタッフを送り届けるなど、それぞれのチームが一丸となって被災地の救援活動に貢献しました。

この時の自衛隊の出動によって命を救われた人の数は2万人と言われており、自衛隊はそれほど、国民の命を守ることに直結する存在なのです。

➁普段の生活は保証されている

自衛隊の仕事というと過酷なイメージが強いですが、その分、普段の生活面での待遇は保障されています。

民間企業のように会社の業績に左右されず、給料は安定していますし、自衛隊病院では無料で診察や治療を受けることが出来ます。

また、全国各地に専用の官舎があるため、家賃を安く抑えられ、基本的には週休二日制で有給休暇もしっかりと用意されています。

一般的なサラリーマンに比べると、給料や休暇の面で恵まれている面も多く、これも自衛隊の一つの魅力と言えます。

5.向いている人

警察官と自衛官に向いている人をそれぞれ紹介します。

警察官に向いている人は「正義感がある人、協調性のある人、モラルの高い人」です!

➀正義感がある人

警察官に何よりも必要なのは、それぞれの地域で暮らす人々を守りたい正義感です。

警察官の仕事は非常にハードであり、時には自分のプライベートを多少犠牲にしてでも、長時間に及ぶ事務対応・事故処理・犯罪捜査などを行わないといけない時もあります。

社会の秩序を大切に思い、犯罪のない世の中を作りたいと高潔な意思がないと、厳しい業務を熟せる高いモチベーションを維持することは困難です。

➁協調性のある人

警察は、様々な役割・専門性を持った人が、チームを組んで業務に臨み、日々起こり続ける難解な事件や大規模な事故に対応するためには、一致団結して、組織としての強みを生かすことが不可欠です。

警察学校においても、訓練だけでなく食事・入浴など、凡ゆる状況で集団行動することが求められ、警察官に必要な協調性を身につけるよう指導を受けます。

チームの和を乱すような身勝手な行動は、警察官として最も避けるべきご法度であり、厳罰の対象になり、自分ではなく周囲を尊重できる、協調性のある人が向いています。

➂モラルの高い人

近年、警察官の不祥事やスキャンダルなどのニュースが目立ち、本来、悪を許さない存在であるはずの警察官が、このような問題行動を取ることで、警察官に対する世間の目は非常に厳しくなっています。

もちろん、殆どの警察官は日々真面目に業務に取り組んでいますが、ごく僅かな一部の警察官の過ちが、警察組織全体のイメージを悪化させています。

警察官として軽はずみな行動をとることは絶対に許されない為、これから警察官を目指す人にも、倫理観のある人材が求められます。

自衛官に向いている人は「気力・体力のある人、協調性のある人、冷静沈着に行動出来る人」です!

➀気力・体力のある人

自衛官は、有事の際に国民の命を守る為に働くのが使命である為、自衛官となる人には、やはり人並み以上の気力・体力が求められます。

入隊後に訓練を続け、いざという時に活躍する為には、やはりある程度タフでないと務まりません。

もちろん、身体的に問題を抱えていないかどうかも重要であり、入隊の時点でも、一定の基準以上の肺活量や視力や聴力があるかどうかチェックされます。

➁協調性のある人

自衛官は、仕事において集団行動をする機会が非常に多くなり、他国からの侵略・大きな災害が起きた際には、チームの中でそれぞれの役割を果たしながら任務を遂行しなければいけないからです。

こうしたチームワークを養う為、入隊後しばらくの間は自衛隊の基地内にある宿舎に寝泊まりして集団生活を送ります。

生まれも育ちも違う大人が同じ施設で生活をするわけですから、お互いに礼儀を尽くしたり助け合ったり譲り合ったりしなければ、トラブルに発展してしまいます。

こうしたことから、自衛官は団体行動が出来る協調性のある人が向いています。

➂冷静沈着に行動出来る人

自衛官の仕事は、様々な危険と隣り合わせであり、訓練では銃のような武器を扱うこともありますし、航空自衛隊の場合は戦闘機・偵察機にも搭乗します。

また、災害時の派遣では余震・火災の続く中で救出作業を行なうこともあり、このような際、自衛官に常に求められるのは冷静な判断力です。

自分や救出者の身に命の危険が及ばないよう正しく判断して行動し、危険を察知した際にはすぐに臨機応変に対応しなければならず、
冷静に行動出来る能力があるからこそ、いざという時に身を守れるのです。

上記の事項を知る事で、自信を持って就活ができることでしょう。
是非、参考にしてみてください。

笑顔を忘れずに、面接に励み、内定を勝ち取りましょう。